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ベルギーサッカー、ベルギーリーグ関係の書き殴りブログです

ジュピラーな人達

ジュピラーな人達 Vol.77 ポール=ジョゼ・ムポク

気づいたら77回もやっているジュピラープレーヤーズ。
第77回目は、スタンダール・リエージュのアタッカーで
ベルギーU-21代表でも活躍しているムポク。

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ポール=ジョゼ・ムポク Paul-Jose M'Poku
生年月日 1992年4月19日(21歳)
国籍 ベルギー(コンゴ民主共和国)
出身地 キンシャサ
身長 183cm
ポジション MF(ウイング、トップ下)
利き足 右
背番号 40

クラブ遍歴
2008-2010 トットナム・ホットスパー(イングランド)
2010-2011 レイトン・オリエント(イングランド)
2011- スタンダール・リエージュ

代表歴
2010-2011 ベルギーU-19代表 15試合3得点
2011- ベルギーU-21代表 16試合3得点


開幕から絶好調で首位を独走するスタンダール。
そのスタンダールの快進撃を支える「カルテット」。
過去にそのカルテットを形成する
バチュアイ、エゼキエル、ムジャンギ・ビアと取り上げてきましたが、
今回はその最後の1人である、ムポクを取り上げたいと思います。

1992年にコンゴ民主共和国に生まれ、
幼少期にベルギーへ渡ったムポク。
スタンダール・リエージュの下部組織に所属していたが、
2008年に17歳でイングランドのトットナムへ渡ります。
トットナムではアカデミーリーグでの出場に留まり、
2010年9月からは、フットボールリーグ1(3部)の
レイトン・オリエントへレンタル移籍し、主力として活躍。
シーズン終了後、古巣のスタンダール・リエージュへ完全移籍します。

初年度の2011-2012シーズンでは、12試合で留まり、
出場機会に恵まれず、チームに貢献できず。
2012-2013シーズンになり、開幕時は出場機会に恵まれなかったが、
シーズン途中でミルチェア・レドニク監督に交代すると、
左サイドのレギュラーに定着。
レギュラーに定着当時は、得点数が伸びなかったものの、
年明けの2013年からは得点数が増加し、
ヨーロッパリーグ出場権が掛かった、ゲントとのELプレーオフでは、
自身初のハットトリックを達成し、7-0で勝利。
スタンダールに不可欠の戦力に成長を果たします。

クラブでの活躍をきっかけに、U-21代表でもレギュラーに定着。
ベルギーリーグ終了後に行われた、
トゥーロン国際大会のベルギーU-21代表にも選出され、
チームは未勝利と低調な出来だったものの、
リーグ戦の疲れを感じさせないパフォーマンスを披露。
カラスコ、トルガン・アザール、レスティエンヌなど、
ポジション争いが激しい2列目のレギュラーを獲得し、
2015年U-21欧州選手権の予選でも、2得点と活躍し、
好調のベルギーU-21代表の攻撃の一角を担っています。

黒人選手特有の身体能力の高さが目立つものの、
足の裏を使った独特なリズムなドリブルが特徴で、
相手との間合いとタイミングを見計らって突破を狙う、
強靭な肉体に似つかぬ技巧的なプレーが特徴的です。
移籍当初は、そのドリブルばかりを狙い、
視野の狭さは戦術眼の無さが目立っていたが、
近年は周りもよく見えるようになり、アシストも増加。
同胞のバチュアイとの相性が抜群で、身体能力と技術がミックスされた
ハイレベルなコンビネーションでゴールを量産しています。

第25節のズルテ・ワレヘム戦では、強烈なフリーキックを決めており、
昨シーズン後半から、急激にフリーキックが向上しており、
スタンダールでは重要な得点源となっています。
今やリーグ屈指のフリーキッカーといえるでしょう。

独特なリズムのボールタッチと、強烈なシュート力を兼ね揃えるムポク。
相棒のバチュアイに比べると、知名度は高くないものの、
A代表にも割って入るほどの実力は秘めています。

ジュピラーな人達 Vol.76 イホール・ベレゾフスキー

今月初めてのジュピラープレーヤーズ。
今回は今季からリールセに加わった、
ウクライナ人GKイホール・ベレゾフスキーを取り上げます。

イホール・ベレゾフスキー



イホール・オレホヴィッチ・ベレゾフスキー Ihor Olehovych Berezovskyi
生年月日 1990年8月24日(23歳)
国籍 ウクライナ
出身地 キロヴォフラード
身長 194cm
ポジション GK
利き足 右
背番号 1

クラブ遍歴
2007-2008 オリンピック・キロヴォフラード(ウクライナ)
2008-2009 ジルカ・キロヴォフラード(ウクライナ)
2010-2013 オボロン・キエフ(ウクライナ)
2013 レギア・ワルシャワ(ポーランド)
2013- リールセ

代表歴
2011-2012 ウクライナU-21代表

第24節にて、アンデルレヒトに勝利したリールセ。
リーグ最多失点のリールセが、
リーグ最多得点のアンデルレヒトから完封勝利。
その試合でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは、
第19節からゴールマウスを守る、
ウクライナ人GKイホール・ベレゾフスキーです。

今シーズン、ポーランドの強豪レギア・ワルシャワから、
昨シーズン14位のリールセへ移籍してきたベレゾフスキー。
出身地のキロヴォフラードのクラブでデビューし、
2010年に移籍したオボロン・キエフで正GKに定着し、
ウクライナU-21代表の正GKとして活躍していました。

しかし、所属のオボロン・キエフは
2013年2月に財政難により解散。
自由契約となったベレゾフスキーは、
ポーランドの強豪レギア・ワルシャワへ移籍。
しかし、優勝争いの最中のクラブで、
スロヴァキア代表クチャクが守るポジションを奪えず、
レギア・ワルシャワでは出場機会が無く、
2013年6月にリールセへの移籍が決定します。

リールセでは、昨シーズンの正GKマッツ・セルスが、
フロントとの確執により、Bチームに降格していたが、
セカンドGKネイサン・ゴリスがゴールマウスを守っており、
ベレゾフスキーは当初は控えGKに甘んじていました。

U-21代表のGKセルスが抜けた穴は大きく、
シーズンから失点を重ね、失点数はリーグ最多に。
第18節のホームでのゲント戦で、1-3敗れたのをきっかけに、
リールセのスタンリー・メンゾ監督は、ゴリスを諦め、
ベレゾフスキーにチャンスが巡ってきます。

正GK昇格後、連携不足のため、
2試合連続3失点で守備陣を立て直せなかったベレゾフスキーだが、
第21節のメヘレンとのダービーで、3-0で勝利。
ベレゾフスキーは好セーブ連発で、初のクリーンシートを記録。
年が開けて、第22節ではクルブ相手に1-1で引き分け。
第23節のコルトライク戦は3失点するも、4-3で勝利。
そして前節のアンデルレヒト戦で、再びクリーンシートを記録。
元ウクライナU-21代表の実力者は、徐々に手応えを掴んできました。

特徴は194cmの長身を活かしたハイボールの強さ。
リーチの長さを活かしたセービング技術が光ります。
連携ミスによる失点は目立つものの、徐々に改善しつつあります。

リールセの公式YoutubeチャンネルのLierse.tvでは、
ピッチ内外で明るい性格を見せ、
ロッカールームでの誕生日祝いでは、
調子に乗って「We Are The Champion」を歌うお調子者です。
トニー・ワットと共に、サポーターの心を掴むベレゾフスキー。
川島、セルスに継ぐ、リールセの守護神に成長するか見ものです。

ジュピラーな人達 Vol.75 ジョフロイ・ムジャンギ・ビア

ベルギーリーグがウィンターブレイクに入ったので、
ジュピラープレーヤーズを更新します。
第75回目は、スタンダールのサイドアタッカー、
ジョフロイ・ムジャンギ・ビアを取り上げます。

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ジョフロイ・ムジャンギ・ビア Geoffrey Mujangi Bia
生年月日 1989年8月12日(24歳)
国籍 ベルギー
出身地 キンシャサ(ザイール)
身長 178cm
ポジション MF(両サイド)
利き足 右
背番号 63

クラブ遍歴
2006-2010 シャルルロア
2010-2011 ウォルヴァーハンプトン(イングランド)[レンタル]
2011-2012 スタンダール・リエージュ
2012-2013 ワトフォード(イングランド)[レンタル]
2013- スタンダール・リエージュ

代表歴
2009-2010 ベルギーU-21代表
2009- ベルギー代表

今季のスタンダール・リエージュの好調を支える、
コンゴ系のサイドアタッカー、ムジャンギ・ビア。
昨シーズンはイングランドのワトフォードでプレーしていたが、
今季はスタンダールに復帰し、主力を担っています。

出身地はザイールのキンシャサだが、
幼少期にブリュッセルへ移り住んだビア。
ユニオン・サンジロワス、アンデルレヒトの下部組織を経て、
2006年にシャルルロアへ移籍し、背番号は10番に。
12月に当時17歳でデビューを果たします。
2007-2008シーズンから主力メンバーとして活躍し、
翌シーズンの2008-2009シーズンには、28試合4得点の活躍で、
シーズン終了後に、キリンカップの日本遠征のメンバーとして、
ベルギー代表に初選出されます。

その後、2009年1月にイングランドへ渡り、
ウォルヴァーハンプトンへレンタル移籍するが、
1年半在籍して、僅か4試合と結果を残せず、
2011年6月にスタンダール・リエージュへ移籍します。
スタンダールでは主力メンバーとしてプレーするものの、
23試合2ゴールと思うように活躍できず、
シーズン終了後に、再びイングランドへ渡ります。
ワトフォードでも出場機会に恵まれなかったビアは、
2013年5月にスタンダール・リエージュへ復帰することになりました。

シャルルロアからイングランドへ渡って以降、
精彩を欠き、思うような活躍ができなかったビアは、
当初は主力メンバーとして扱われなかったが、
EL予備予選で活躍し、開幕戦のスタメンに名を連ねます。
開幕のメヘレン戦に先制ゴールを決めると、
第2節のリールセ戦には、ハットトリックを達成。
この活躍により、サイドアタッカーとして、
ほぼファーストチョイスと言ってもいい、目覚ましい活躍をしています。

スタンダールの他のアタッカーのように、
身体能力を全面に出したパワフルなタイプではなく、
見た目に似合わぬ、柔らかいプレーが得意なビア。
リールセ戦では鮮やかなループシュートを決め、
セットプレーでは精度が高いキックでアシストを連発。
デビュー当時は足下の柔らかさを売りとした技巧派MFだったが、
イングランドでのプレーを経て、力強さを増してきました。

バチュアイ、エゼキエル、そしてU-21の主力であるエムポク、
モロッコ代表のカルセラ、元ベルギー代表のデ・カマルゴなど、
様々なアタッカーに比べ、若干地味な存在ではあるが、
今季絶好調のスタンダールには、
ムジャンギ・ビアの成長があってこその成績と言えるだろう。

ジュピラーな人達 Vol.74 ローラン・ドゥポワトル

久々のジュピラープレーヤーズ。
今回はマニアックな人選ですが、昇格組のオステンドから、
エースストライカーのローラン・ドゥポワトルです。

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ローラン・ドゥポワトル Laurent Depoitre
生年月日 1988年12月7日(25歳)
国籍 ベルギー
出身地 ドールニク
身長 191cm
ポジション FW(センターフォワード)
利き足 右
背番号 9

クラブ遍歴
2005-2007 RFCトゥールネー
2007-2009 RRCペルヴェルツ
2009-2012 エーンドラヒト・アールスト
2012- KVオステンド


今季は僅かに2ゴールで、地味な人選ですが、
オステンドから初めてピックアップしました。
デビューしてから長年、下部リーグでプレーしていたが、
24歳にて、初めてトップリーグでプレーすることになった苦労人。

このドゥポワトル、第7節のスタンダール戦で、
18分に先制ゴールを決めて、第6節まで無失点だった
スタンダールの堅守を打ち破りました。
この試合ではオステンドは逆転で敗れたものの、
ドゥポワトルは強靭なフィジカルを活かして、
試合終盤までチームを牽引する活躍を見せていました。

出身はワロン地方のドゥールニクで、
エクセルシオール・ムスクロンの下部組織でプレーしていたが、
トップに昇格できずに、3部のRFCトゥルネーでプレー。
ペルヴェルツを経て、エーンドラヒト・アールストへ移籍すると、
2011年には2部昇格に貢献し、国内外のクラブに注目されます。
2012年に昇格を狙うオステンドへ移籍し、
エースストライカーとして14ゴールの活躍で優勝に貢献。
今シーズンは、昇格したことで、大幅な補強を行ったが、
ドゥポワトルは主力として活躍しています。

さほど技術が高くなく、ボール捌きは上手くないものの、
191cm92kgと、長身でかつ重厚なセンターフォワードで、
カウンターサッカーのオステンドにとっては、
重要なターゲットマンとして活躍。
今シーズンは3得点と伸びないものの、
前線で身体を張ってボールを収めてくれる
ドゥポワトルが絡んだゴールが多く、効果は絶大です。

今シーズンは苦しいスタートとなったものの、
徐々に新戦力が噛み合い始めたオステンド。
ドゥポワトルを始めに、巻き返しが楽しみなチームです。

ジュピラーな人達 Vol.73 イヴァン・サンティニ

第73回目のジュピラープレーヤーズ。
今回は得点ランクトップで絶好調のクロアチア出身のFW
コルトライク所属のイヴァン・サンティニです。

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イヴァン・サンティニ Ivan Santini
生年月日 1989年5月21日(24歳)
国籍 クロアチア
出身地 ザダル
身長 190cm
ポジション FW(センターフォワード)
利き足 右
背番号 18

クラブ遍歴
2006-2007 インテル・ザプレシッチ(クロアチア)
2009-2010 インゴルシュタット(ドイツ)
2010-2012 NKザダル(クロアチア)
2012-2013 フライブルク(ドイツ)
2013- コルトライク

代表歴
2007 クロアチアU-19代表


フライブルクからコルトライクへ移籍し、
今季は第16節終了時点で、11ゴールで
ロケレンのハルバウィと共に、得点ランクトップに立つサンティニ。
今季は2度のハットトリックを決め、
今季のベルギーリーグで大きなサプライズを起こしています。

サンティニは、クロアチアのザダル出身で、
ユースのキャリアは、NKザダル、インテル・ザプレシッチに所属。
2006年に17歳でトップリーグデビューを果たし、
翌シーズンにレッドブル・ザルツブルクへ移籍。
レッドブル・ザルツブルクの下部組織でプレーし、
2009年からは、ドイツ2部のインゴルシュタットへ移籍。
その後、地元のNKザダルへ戻るものの、2012年に再び渡独。
フライブルクでは結果は出せなかったが、
今季からはコルトライクでプレーすることになりました。

コルトライクでは、開幕のOHL戦で67分に途中出場すると、
84分に値千金の決勝ゴールを決めて、ベルギー初ゴール。
その後、信頼を得たサンティニは、ポジションを確保。
第3節のロケレン戦では、ハットトリック達成。
コンスタンスにゴールを重ね、第10節のアンデルレヒト戦では、
前半ロスタイムに決勝ゴールを決めて、金星に貢献。
次節のクルブ戦では、今季2度目のハットトリックを達成。
連日の活躍で、アンデルレヒト、クルブの名門撃破の立役者に。
今やベルギーリーグでも恐れられるアタッカーとなりました。

190cmと長身を武器とする典型的なセンターフォワードで、
左右頭とゴールのバリエーションも豊富で、
足下の技術も優れる、生粋のゴールハンターです。
身体の入れ方が上手く、屈強なセンターバックを相手にしても、
巧みにターンをして、ゴールに丁寧に決める技術を持ち、
力強さと繊細さを兼ね揃えています。
長身センターフォワードのサンティニの落としから、
2列目のクリバリー、ラマンらが狙う形が得意で、
アシストも現在では4点決めています。

ベルギーでのサンティニの活躍により、
再びドイツのクラブが興味を示している模様。
ゴールを量産すれば、クロアチア代表も狙えそうです。
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