第3番目です。

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この図は第6節のゼニト戦のドゥポワトルのゴールした際のタクティクスボードです。

最終ラインのステファン・ミトロヴィッチから、左サイドに流れたクムスへ。そのクムスが、この試合では左ウイングバックで起用されていたナナ・アサレを経由し、左サイドの裏にできたスペースにサイモンが飛び込み、最後はクロスをドゥポワトルがヘッドで決めた図です。

ゲントの基本システムは、3-4-2-1ですが、片方のサイドに人数を極端に掛けて、相手を引きつけながらスペースを狙うのも得意な形です。ゲントの2列目は主にセカンドストライカーとして振る舞い、ドゥポワトルの落としたボールを狙ったり、ドゥポワトルを追い越して、裏のスペースを狙う動きが基本だが、サイモンもミリチェヴィッチもサイドプレーヤーとして起用されることもあってか、サイドに流れる攻撃も得意とします。

左ウイングのアサレには、ゼニトの右SBアニュコフが引きつけられ、アニュコフが開けたスペースにサイモンが飛び込むが、187cmのCBルイス・ネトが対応するが、サイモンのスピードに対応ができず、クロスを許します。最後はクリシートとロンバールツの間のスペースを狙ったドゥポワトルがフリーでヘッドを決めており、サイドに人数を掛けることで、ミスマッチを誘導する攻撃を仕掛けています。

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攻撃面ばっかりでは、あまり参考にならない記事になりそうなので、守備も少し触れておきます。守備は3-4-2-1を採用している、浦和や広島同様、5バックで対応することが多いです。空中戦で滅法強いミトロヴィッチが中央に固め、スピードも兼ね揃えるニールセンとアサレが両サイドを守り、固いブロックを形成します。

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他にはイスラエル人のサイドプレーヤーである、ケニー・サイエフを起用している試合ではよく見られますが、4バックでスタートすることもあります。全てを把握するのは大変ですが、変わり続けるシステムと、その戦術理解力は、ゲントの躍進を支えていると思います。