元ベルギーU-21代表で、現在はカリアリに所属する
FWポール=ジョゼ・ムポクが、代表チームを自身のルーツである、
コンゴ民主共和国(以後キンシャサ)を選択しました。

コンゴ・キンシャサは、ベルギーの植民地だった歴史から、
ベルギーでは、キンシャサにルーツがある選手が多く、
過去には、ムペンザ兄弟、ムディンガイがプレーし、
現在のベルギー代表でも、コンパニ、ルカク、ベンテケなど、
コンゴにルーツがある選手がプレーしています。

しかし、コンゴ・キンシャサのサッカー協会も、
他のアフリカのサッカー協会同様に、
トラブルが絶えないチームには、進んで選択する選手は非常に少なく、
アフリカネイションズカップにも出場できず、
非常に厳しい状況に置かれていました。

そんな中、旧宗主国であるベルギーの状況が変わり、
コンゴからの移民だけではなく、
ベルギー国内で生まれたコンゴ系の選手は、
年代別代表では、ベルギーでプレーした選手は多いものの、
ここ数年でのベルギーの躍進により、
ベルギー代表に選出されるのも容易ではなくなってきました。


近年は、国際舞台での活躍を求める若者が増えており、
その流れは、コンゴ・キンシャサも波及してきました。
ベルギーの年代別代表経験者では、
すでにシャルルロアのエンドンガラ、
アンデルレヒトのクディンバナが選択。
フランスからはケバノ、オランダからはルコキと、
年代別代表で実績がある選手が集まってきました。

そして、かつてはベルギー代表を目指したムポクも、
コンゴ・キンシャサへの合流を発表。
新たな仲間達と共に、W杯出場を目指すことになりました。
すでにプレミアリーグで実績があるムルンブや、
アンデルレヒトでの実績が十分のムベンバ、エンサカラも加えると、
非常に楽しみなチームになってくるのではないかと思います。

ベルギー代表でプレーすることは無くなりましたが、
ムポクの選択には、素直に応援したいなと思います。